今日は小雨の降るなか、母を慶応病院へ定期検診に連れていった。
王監督が同病院で、無事、胃の全摘手術を終えたということで、報道陣が詰めかけているかな、と思ったが、そうでもなかった。
雨降りの通院は大変だが、暑いよりはずっとましである。
きのうも涼しい一日だったが、たとえ猛暑だったとしても背筋が凍っただろう瞬間を味わった。
ここ数日間、マロの散歩が中止になりがちで、少々うしろめたさを感じ始めていたわたしは、雨止みの合間にマロを思いきって外に連れ出した。
もちろん路上は雨で水たまりがあちこちできていたが、我が子はそんなことはおかまいなしにぴょんぴょん跳ねている。
ところが、少しすると、また雲行きがあやしくなってきたので、いつものお散歩コースからほんの少しはずれたショートカットをすることにした。
前からその筋は不気味な雰囲気が漂っていたので、なるべく避けていたのだが、しばらく通らなかったせいで、警戒心が緩んでしまった。
気味悪さを演出していたのは、線路沿いにある古い小さなゴミ屋敷。
線路とその家の間には、人や車が通れる通路がある。
その古いボロ家には、朽ち落ちてしまったのか、扉もなければ、窓にガラスもないため、前や横を通ると、その薄暗いおんぼろ屋敷の中が丸見えである。
否応なく目に入るのは、山と積まれたがらくたやゴミ。
だが変な話、ゴミやがらくたはとりあえずすべてが敷地内、というか、家の内部にきちんとおさまっていて、決してはみ出して迷惑をかけているというわけではない。
ボロボロになったマットレスやふとん、こわれたコーヒーメーカー、ストーブ、今にも風化しそうなボロ雑誌や紙類の山、山、山。
二階には窓があるが、やはりガラスがなくて、時おり古新聞がカーテンがわりになってひらひらしている。言うまでもなく、風通しがよさそうだ。
電気も水道もなさそうだし、誰かが生活している気配はみじんも感じられなかった。
ところが、である。きのう、ついにわたしは見てしまったのだ。
相変わら薄暗くて気味の悪いゴミ屋敷だなあ、と思いながら雑然とした内部に視線を移すと...。
思わず驚いて「うわあっ」と声を出しそうになってしまった。
小高く積まれたゴミの山の上に、あぐらをかいた上半身ハダカの仙人のような男が真っ暗なところで物も言わずにこちらをじ〜っと見ているのだ。
以前通ったときも、二階に人影が見えたような気がして振り向いたことがあるが、消えていたので、目の錯覚だと思っていた。
が、きのうはまちがいなく、そこに無言のゴミ男がいた。
信じ難いことだが、今にも朽ち果てそうなあのゴミ屋敷には、住人がいたのだ。
それとも...わたしが見たのは、ゆ.う.れ.い..だったのだろうか?

王監督が同病院で、無事、胃の全摘手術を終えたということで、報道陣が詰めかけているかな、と思ったが、そうでもなかった。
雨降りの通院は大変だが、暑いよりはずっとましである。
きのうも涼しい一日だったが、たとえ猛暑だったとしても背筋が凍っただろう瞬間を味わった。
ここ数日間、マロの散歩が中止になりがちで、少々うしろめたさを感じ始めていたわたしは、雨止みの合間にマロを思いきって外に連れ出した。
もちろん路上は雨で水たまりがあちこちできていたが、我が子はそんなことはおかまいなしにぴょんぴょん跳ねている。
ところが、少しすると、また雲行きがあやしくなってきたので、いつものお散歩コースからほんの少しはずれたショートカットをすることにした。
前からその筋は不気味な雰囲気が漂っていたので、なるべく避けていたのだが、しばらく通らなかったせいで、警戒心が緩んでしまった。
気味悪さを演出していたのは、線路沿いにある古い小さなゴミ屋敷。
線路とその家の間には、人や車が通れる通路がある。
その古いボロ家には、朽ち落ちてしまったのか、扉もなければ、窓にガラスもないため、前や横を通ると、その薄暗いおんぼろ屋敷の中が丸見えである。
否応なく目に入るのは、山と積まれたがらくたやゴミ。
だが変な話、ゴミやがらくたはとりあえずすべてが敷地内、というか、家の内部にきちんとおさまっていて、決してはみ出して迷惑をかけているというわけではない。
ボロボロになったマットレスやふとん、こわれたコーヒーメーカー、ストーブ、今にも風化しそうなボロ雑誌や紙類の山、山、山。
二階には窓があるが、やはりガラスがなくて、時おり古新聞がカーテンがわりになってひらひらしている。言うまでもなく、風通しがよさそうだ。
電気も水道もなさそうだし、誰かが生活している気配はみじんも感じられなかった。
ところが、である。きのう、ついにわたしは見てしまったのだ。
相変わら薄暗くて気味の悪いゴミ屋敷だなあ、と思いながら雑然とした内部に視線を移すと...。
思わず驚いて「うわあっ」と声を出しそうになってしまった。
小高く積まれたゴミの山の上に、あぐらをかいた上半身ハダカの仙人のような男が真っ暗なところで物も言わずにこちらをじ〜っと見ているのだ。
以前通ったときも、二階に人影が見えたような気がして振り向いたことがあるが、消えていたので、目の錯覚だと思っていた。
が、きのうはまちがいなく、そこに無言のゴミ男がいた。
信じ難いことだが、今にも朽ち果てそうなあのゴミ屋敷には、住人がいたのだ。
それとも...わたしが見たのは、ゆ.う.れ.い..だったのだろうか?




