
入居当日。
朝からあいにくの小雨模様。
施設からは午後1時にバンで迎えに来る予定になっていた。
あらかじめ持って行くべきもののリストを渡されていたので、必要最小限の物はだいたい前日にちゃんと準備をしておいた。
ところが、あらためてざっと見てみると、昨日よりも段ボール箱がさらにふえているのに気がついた。
父に聞いてみると、「ん、トイレの紙とかティッシュとかさ、小物整理箱とか、ベッドのシーツ..」
前日に引き続き、父とわたしの間で必要品の是非をめぐる小バトルが始まった。
「普通のお引っ越しじゃあないんだから、そんなもの持って行かなくても施設にいくらでもあるよー」と言うと、父はしまいには不機嫌になる始末。
いつもは温和な父もこの日ばかりは変に力み過ぎが目立ち、イライラ、カリカリしていた。
でも、さすがにシーツだけはなんとか思いとどまらせる。
あまり逆らわずに、好きなようにやらせてあげた方が良さそうな(角が立たない)ので、指揮権は父にお任せすることに。
やっぱり半世紀も連れ添った妻のことだから自分がちゃんとしてあげたいんだろう。
で、施設に到着すると、搬入した荷物を細かく一つ一つ職員にチェックされた。
そのあと、施設に入居するにあたっての介護プランの説明やら契約やらで何十回も記名捺印をしたり、逆にこちら側からこういう時はこう対処してほしいなどという申し合わせなどで、打ち合わせ時間が3時間以上にも及んでしまった。
その間、スタッフが部屋で母を見守っていてくれたようだが、父と私が突然姿をくらまし、3時間以上もほったらかしたものだから、母は怒りまくっていた。
顔をクシャクシャにして「ハラ、タ..ツ..ン..ダカ..ラ..」。
そんな母をなだめるのに四苦八苦した。
その後も母の不機嫌は直らず、母の夕食後に父と帰る予定時間になっても、やはり初日で心細いのか、母は目でさかんに何かを訴えていた。
仕方ないので、父は母が寝付くまで一緒にいることに。
ふう。落ち着くまで大変そうだなこりゃ。。
昨日は一日中てんやわんやで、帰宅後はテレビのお笑いで頭をからっぽにしてバタンキュウで床についた。
で、体験入居2日めの今日、なんと..早くも不穏な風が朝から吹き始めた。



